【ネタバレ】『クライマックス』事件の真相と人物相関図

スポンサーリンク

こんにちは。当ブログの2人の運営者のうちPOOLくんじゃないほう、ホラーホストのSEBAです。

 

今回はホラーホストとしてのYouTube動画で解説した作品をブログで解説したいと思います。動画で観たい方は記事最下部に貼ってある動画をご覧ください!

 

というわけで、今回紹介する作品は『クライマックス』です。

 

【注意】この記事はネタバレを含みます。

『クライマックス』あらすじ

『クライマックス』は2018年公開作品のフランス・ベルギー合作映画。監督はギャスパー・ノエ。

 

あらすじ

1996年の冬。振付家のセルヴァとDJのダディ、その二人のダンスチームに応募してきたダンサーたちは、廃墟の校舎で入念なリハーサルを終え、打ち上げパーティーを開く。

しかし、打ち上げ会場のサングリアにはLSDが混入していて…

パーティーの参加者にドラッグが盛られてさぁ大変…って、
これ、「ハングオーバー」みたいな話ね。

ほんとにホラー映画なの?

 

確かに、今回の作品は『ハングオーバー!』シリーズとあらすじが酷似しています。

…が、『クライマックス』はいわば「暗黒ハングオーバー」とも言うべき恐ろしいホラー映画となっているのです!

『クライマックス』解説

映画史に残る秀逸なドラッグ描写

ドラッグを使用した際の場面、いわゆるトリップシーンは、映画においてはCGIによって幻覚のような映像を作り出すことで表現されることが多く、その意味で秀逸= “本物のトリップ感覚と近い” とされている作品は数多く存在します。

近年では スコット・デリクソン監督の『ドクター・ストレンジ』が記憶に新しいですね。

『ドクター・ストレンジ』のトリップシーン

しかし、本作『クライマックス』のトリップシーンは、CGIによる幻想的なトリップ表現は存在しません。

これはカンヌ映画祭への出品に間に合わせるために製作期間が4ヶ月しかなかったことが原因かもしれませんが、本作はトリップしている者を第三者視点で撮影しているのに、トリップしている者の主観映像のようにも見えるというトリップ映画の基本が抑えられています。

トリップ映像としてはラスト近くのカメラが逆さまになるシーンが解りやすいですが、個人的に最も衝撃を受けたのは中盤のセルヴァを追うシーン。

よろよろと歩くセルヴァの背後に、人間離れした奇怪な動きをする男が映っています。

映像で観なければ伝わらないのが残念ですが、男の動きの緩急が凄まじく不気味で、人間が生きるために必要な行動とは思えない、人間なのに人間でないような恐ろしい動きをしています。

画面奥に映り続けていることから、セルヴァはこの男を視認していないが、セルヴァの精神状態を現しているシーンとなっています。ほんと、恐かったです。

 

本作の結末

本作は最終的にほぼ全員ラリって、打ち上げ会場が地獄と化し、翌朝に警察が到着したところで幕引きとなります。

それぞれの登場人物の末路もきちんと描かれていますが、本作は登場人物が多いため、観ているうちに誰が誰かわからなくなり、ラストシーンを観ても「あれ?ここで倒れてる人は誰だっけ…」と思ったかたが多いのではないでしょうか?

そこで、本記事では『クライマックス』の登場人物紹介と、それぞれが辿った末路を解説したいと思います。

 

登場人物と末路

セルヴァ

ソフィア・ブテラ演じる本作の主人公的キャラクター。主要登場人物のなかでプロの俳優は彼女だけで、他は全員ダンサー!…というのが本作の触れ込みだが、実は他にもプロの俳優はいる

セルヴァはこのダンスチームの振付師で、ニューヨークで発表するダンスのメンバーをダディと共に募集した。冒頭のインタビューシーンのインタビュワーの一人。

本作の前夜にダヴィッドと肉体関係を持っているが、本人は「また別の男にいくだけ」と話していることから、深い仲とは思っていない様子。

セルヴァの末路

地獄のような会場にすっかり疲れてしまったセルヴァは、ちょうど相手を探していたイヴァナに誘われて肉体関係を結び、そのまま朝を迎えました。

ダディ

セルヴァと共にこのオーディションを開催した人物。冒頭のインタビューシーンのインタビュワーの一人。基本的にはDJだが、ダンスにも参加している。

演じているのはDJ・ダンサーのキディ・スマイル

スカートを履いており、トリップ時にはブロンドのカツラを装着していた。

ナイスな白目。

ダディの末路

ダヴィッドから関係を断られ傷心のライリーを慰めつつ就寝、朝を迎える。肉体関係を結んだかは不明。

ルー

冒頭のインタビューでは「ダンスは私の全て」と話していた。

序盤の長回しカットの最後、セルヴァと会話するシーンでは思い詰めた表情で「子どもには悪い環境ね」「中絶したことある?」などと意味深なことを呟いていたが、後に妊娠していることが判明。父親は作中では明かされず。

中絶について悩んでいるのは、「ダンスが全て」である彼女にとって、チームへの参加が危ぶまれる妊娠は必ずしも喜ばしい出来事ではなかったためと思われる。

妊娠していることを打ち明けられたセルヴァは不用意にもその事実をドムにバラしてしまい、その結果ドムから妊娠しているおなかを蹴られてしまう。

ルーはドムに復讐しようとナイフを振りかざすが、周囲からの「お前がドラッグ混入の犯人だ」「自殺しろ」という囃し立てによって自らの腕と顔を切り裂く。

その際にルーに駆け寄って「もうやめて、こんなの間違ってる」となだめたのはエヴァ

ルーの末路

明け方にあてもなく建物を出て行き、冒頭のシーンへと繋がる。血に染まったスノーエンジェルを作って凍死。

イヴァナ

ダンサー。冒頭のインタビューでは「ダンスを失ったら自殺する」と話していた。プシュケの恋人と思われる。

トリップ時にはダンスホールで自慰行為に耽っていた。

イヴァナの末路

セルヴァと肉体関係を結び、朝を迎える。

エヴァ

冒頭のインタビューでは「舞台に立っていると自分を縛るものが消える」と話していた。

序盤のドムとの雑談シーンから察するに、彼女はゲイでチーム内に好きな女性がいる様子。後半の行動からその女性はルーだと思われる。

トリップ時には、前述の混乱から自傷行為に走ったルーを必死になだめていた。その後、廊下を歩くイヴァナセルヴァを追うシーンでは全裸でシャワーを浴びており、「血が…血が…」と半狂乱で体を洗っていた。

エヴァの末路

そのままシャワー室で朝を迎える。

ロケット

冒頭のインタビューでは「マリファナは踊っている時の感覚を研ぎ澄ます」と意味深なことを話していた割には序盤の雑談シーンにすら映らず、非常に目立たないキャラクター。

ロケットの末路

目立ったシーンがなく画面が暗いため不明瞭だが、恐らく吐いて倒れている人物がロケットと思われる。苦しそうに呼吸しており、かろうじて生きている様子。

ライリー

冒頭のインタビューでは「踊っているときは自分ではないものになれる」と話したり、親は自分がゲイであることを知らない事を仄めかしていた。

セックスの経験がなく、ダヴィッドとの経験を初体験にしようとしていたが、ダヴィッドから関係を断られていた。

ライリーの末路

ダヴィッドから関係を断られ一人で泣いていたところをダディに慰められ、そのまま就寝、朝を迎える。ダディと肉体関係を結んだかは不明。

ダヴィッド

冒頭のインタビューでは「あなたのような振付師と仕事をすれば自分を高められる。これはチャンスだから必要なら何でもする」と話していた。

とにかく多くの女とセックスすることしか考えていない。ライリーから関係を求められた際には「嫌だと言ってるだろ!」と突き飛ばしていた。

ダヴィッドの末路

乱闘になり頭をフロアに打ち付けて気絶、生死不明のまま朝を迎える。

シャーリー

冒頭のインタビューでは「一番の悪夢は孤独」「座右の銘は『試練が私を強くする』」などと話していた。序盤ではジェニファーと踊ったり、シラバートと談笑していた。

左からシラ、シャーリー、バート。

シャーリーの末路

サングリアのテーブルの裏で寝たまま朝を迎える。生死不明。

オマー

冒頭のインタビューでは「天国を信じる。天国には悩みもカオスもない」と話していた。ガゼルの恋人。

序盤の雑談シーンではダヴィッドからガゼルとの3Pを持ちかけられていた。

トリップが始まった頃に犯人と囃し立てられ、そのまま屋外へ追放。

オマーの末路

屋内に戻ることができず凍死。

プシケ

冒頭のインタビューでは「出身地のベルリンを離れたかった。アートシーンはどんどん過剰になって度を超してる。私は好きなことをちゃんとやりたい」「ベルリンはドラッグが多すぎる。前の同居人は目にLSDを入れてたから縁を切った。そういうものから離れたかった。クリスチーネ・Fみたいになりたくない」などと話していた。

本作の黒幕でサングリアにLSDを混ぜた犯人だが、自分もサングリアは飲んでいた。

結果しっかりトリップしており、ホールで失禁するなどしていた。

プシケの末路

警察到着時にも踊っていた。

しかし飲む量をセーブしていたのか、ラストシーンでは割と平気な様子。自室で帰宅の準備をしながら目に追加のLSDを入れている。

ジェニファー

冒頭のインタビューでは「私には秘密の庭がある。パーティー中にそこへ行くのが好き」と話していた。

序盤で既にコカインを使用しており、チーム内でも有名なドラッグ使用者。

中盤、「LSDはコカインを使えば抜ける」という話を信じたアライアから突き飛ばされて髪が燃える。アライアはその様子を笑ってみていた。

ジェニファーの末路

後頭部に無残な火傷を負い、蛇口の水を後頭部にかけ続けて朝を迎える。

アライア

冒頭のインタビューでは「友達とコカインを試したことがある」「一番の悪夢は暗闇」と話していた。

中盤、サングリアにLSDが混入していることが判明した際に「ドラッグはどうすれば抜ける?」というアライアの問いかけに対してドムが「コカインだよ」と答えたことからLSDを抜くにはコカインというどうしようもないデマを信じ込み、ジェニファーにコカインをせびり続けていた。

終盤では完全にトリップ状態に陥り、ダンスホールでサイボーグとセックスしていた。

アライアの末路

サイボーグと共に朝を迎える。

ドム

冒頭のインタビューでは「私はすぐに攻撃する」「問題があればすぐに殴って先に進む」と話していた。非常に暴力的な人物。

中盤、ルーセルヴァの深刻な会話に入れてもらえないことに腹を立て、妊婦であるルーの腹を2度も蹴り上げていた。

ドムの末路

ダンスホールのソファで寝たまま朝を迎える。

サイボーグ

冒頭のインタビューでは「喧嘩でやった最悪のことは、相手の頭をかち割ったこと。そいつは歯を折って額を割って2日間意識不明だった。後悔はしてない。」「ドラッグは経験がない。女のほうがいい」と話していた。

ロッコのいとこと思われる。

序盤の雑談シーンではロッコと終始セックスの話をしていた。

終盤のトリップシーンではダンスホールでアライアとセックスしていた。

サイボーグの末路

アライアと共に朝を迎える。

ロッコ

冒頭のインタビューでは「他のダンサーはいい線行ってるとおもう。いい体の女がいる」と話していた。また、「いとこが相棒。一緒にナンパする」と話していたことから、サイボーグはいとこと思われる。

「場合によっては男もナンパする」と話していたことからバイセクシュアルであると思われる。

序盤、サイボーグとの雑談シーンでは「ルーとセックスしたい」旨の話をしていた。

ロッコの末路

左からセルパン、ロッコ。

ダンスホールのソファでセルパンと眠ったまま朝を迎える。

キラ

冒頭のインタビューでは「ゲイと仕事をしたことはない。実際に会ってみたい。噂は聞くけど自分で判断しないと。少し恐い気もするけど、恐いのは結構好き」と、ゲイに対する恐怖心を話していた。

奥の三人が左からキラ、シャーリー、バート。

中盤のトリップシーンではシャーリーバートと共にケーキを体に塗りたくっていた。

キラの末路

左からキラ、バート

バートと共にダンスホールの床で眠ったまま朝を迎える。

バート

冒頭のインタビューではキラの話に相づちを打つのみ。

他のダンサーと同様に腕の関節を感じさせない軟体型のヴォーギングが得意であるせいか、後半のトリップシーンでは自らの右腕を折っていた。

バートの末路

左からキラ、バート

キラと共にダンスホールの床で眠ったまま朝を迎える。

タイラー

冒頭のインタビューでは「妹とは仲良しだ」などと話していた。

後半のトリップシーンでは妹であるガゼルをレイプしていた。ほんと、とんでもない映画ですね…。

タイラーの末路

レイプしたガゼルと就寝し、明け方には「パパには言うな」と話していた。

ガゼル

冒頭のインタビューでは「NYには行ったことがある」と話していた。兄のタイラーから「誰と?」と言われているが、ニューヨークに行ったのは彼氏のオマールとである。

後半のトリップシーンでは兄であるタイラーからレイプされていた。

ガゼルの末路

自分をレイプしたタイラーと就寝し、明け方には「パパには言うな」と言われていたが、覚えていないのか眠っているのか、反応は薄かった。

シラ

冒頭のインタビューでは「アメリカには行ってみたい。黒人文化の面でも重要だから」と話していた。短髪に見えるが後ろで纏めているだけ。

序盤のシャーリーバートと談笑するシーンでは「ダヴィッドはセックスがうまいのか」という話をしていた。

シラの末路

なんと、シラの末路は描かれていません。シラ役のティファニー・オーさん、かわいそうですね…。

 

セルパン

冒頭のインタビューでは「アメリカは地上の楽園だと思う。ここは地獄だよ」と話していた。インタビューシーン以外では丸いメガネを掛けている。

記事の冒頭で紹介した素晴らしいシーンで踊っていたのはセルパン。赤いランニングシャツが目印です。

セルパンの末路

左からセルパン、ロッコ。

ダンスホールのソファでロッコと眠ったまま朝を迎える。赤いシャツのうえに、元々着ていたアディダスの黒いジャージを着ています。

エマニュエル

冒頭のインタビューでは「フランスはダンスの表現を後押ししてくれる。他の国はダンスのレベルが低いから、フランスのダンサーは輝ける」と話していた。

作中では立場がよくわからない人物だが、設定上はダンスチームのマネージャーらしい。

序盤、サングリアにLSDが混入されたことが判明すると、息子を電気室に閉じ込めて鍵を掛けた。しかしその鍵を紛失してしまい、慌てているうちに息子が感電死。

エマニュエルの末路

息子を死なせてしまった罪悪感から手首を切って自殺したところを警察に発見される。

まとめ

以上が『クライマックス』の解説となります。

非常に恐ろしい作品で、「結局人間が一番恐いモノ」や「ドラッグ映画」が好きな方にはイチオシの作品です!

タイトルとURLをコピーしました